歯科用金銀パラジウム合金とは、金・銀・銅・パラジウムからなる合金のことで、日本では保険も適用されるので、歯の詰め物や銀歯の治療の際に長らく使用されてきたようです。

ただ、最近になって実は「あること」が原因でこの金銀パラジウム合金が人体に悪影響を及ぼすリスクがあることがわかってきています。

この記事では、この歯科用金銀パラジウム合金のメリットやデメリットを紹介していきながら、この金銀パラジウム合金は一体アリなのかナシなのか、検証していきたいと思います。

これから歯の治療をしようと考えている人はぜひ参考にしてみて下さい!

【メリット】歯科用金銀パラジウム合金は強度が高くて保険も適用!

歯科用金銀パラジウム合金は強度に優れているので、欠けたり割れたりするリスクはかなり少ないといえます。

なので、一度治療を行ってしまえば長期間そのままでいい、というのは大きなメリットでしょうね。

保険も適用されるので、歯の治療の際に第一候補となる歯科用金属であることは間違いありません。

【デメリット】パラジウムは人体に悪影響を与える危険も。欧米では「パラジウムフリー」が主流になりつつある

日本では長らくこの「金銀パラジウム合金」が歯の治療に使われてきたわけですが、この金銀パラジウム合金に含まれるある物質のリスクについて、近年いろんなことがわかってきました。

  • 電磁波をキャッチするアンテナになってしまう: この金銀パラジウム合金に含まれるニッケルクロム合金がさまざまな電子機器の電磁波をキャッチしてしまい、電磁波過敏症を引き起こす可能性も
  • アレルギー: ニッケルクロム合金は唾液や食べ物などの影響で溶けだし、体内に成分が流れ出る危険がある。その結果、アレルギーを引き起こしやすくなる
  • 発がん性がある: ニッケルクロム合金には発がん性も確認されている。溶け出す性質を考えると、より危険
  • 各種疾患の原因になることも: 同じ理由で、何らかの身体的不調や疾患を引き起こすリスクも懸念されている。ニッケルクロム合金を使わなくなった瞬間に原因不明の諸症状が改善した例も

スウェーデンでは、このパラジウムのリスクを避けるため、パラジウムの歯の治療への使用が禁止されています。

さらに、パラジウムが含まれた合金を取り除く治療を無料で受けることもできるそうです。それくらいこの身体的リスクを真剣に受け止めているところを見ると、ちょっと怖いですよね…。

歯科用金銀パラジウム合金はアリ? ナシ?

いくら強度が高く安価とはいえ、デメリットを考えると「ナシ」でしょうか。

もしもこれから歯の治療を行う人で、金属選びに悩んでいる人は、こういった金銀パラジウム合金のデメリットをよく考えた上で決めた方がいいかもしれませんね。

代替案として、現在ではセラミックを使用したメタルフリー治療を行っている歯科医院も増えてきています。たとえば、このたぼ歯科医院さんがそうです。

次回は、同じく日本では長らく一般的に歯の治療に使われ続けてきたアマルガムについて、同じように検証していきたいと思います。